プロが教える住宅の知識AtoZ ~土地に関する用語編~

こんにちは! リウイルトラストです。

 

不動産業界には、一般の人にはあまり馴染みがなく、意味が知られていない専門用語がたくさんあります。

 

今回は、そうした専門用語の中でも、特に知っておいたほうが良い「土地に関する用語」をご紹介していきます。


■法地(のりち)

 

切土や盛土によって宅地になった土地のことを、法地と言います。

 

切土、つまり、土地の斜面を切り取って宅地にした法地は、元々の地盤が強いケースが多いと言われていますが、田んぼや湿地を盛土によって宅地にした法地は、地盤が弱いケースが多いようです。

 

地盤が弱いということは、家が傾く、自然災害のリスクが高まるなどのデメリットがある土地、ということですので、注意が必要です。

 

土地の地盤について知りたい場合は、以下のようなチェック方法があります。

 

その1 自治体に問い合わせる

 

その2 土地周辺を歩いて、近所の人に尋ねてみる

 

長くその地域に住んでいるご年配の方などは、その土地が元々どんな用途の土地だったのか、よくご存知だったりしますよね。

 

その3 国土地理院で過去の航空写真を見ることができるのでチェックしてみる

 

 

■ひな壇 

 

山を切り拓いて造った階段状の造成地を「ひな壇」と言います。法地と同じく、道路よりも地面が高くなっている土地が多いです。

 

ひな壇は、一般的な宅地に比べて土地の価格が安く、高い場所にあるため、通行人から家の中が見えにくい(プライバシーが守られやすい)といったメリットがあります。

 

また、日当たりや風通しも良いのですが、一般的な宅地に比べて、地盤が弱い可能性が高い、というデメリットもあります。地盤が弱ければ、その改良工事にそれなりの費用が発生します。

 

■法地やひな壇に建つ中古住宅って安全なの?

 

法地やひな壇は地盤が弱い可能性がある、ということをご紹介しました。では、そうした土地に建つ中古住宅の安全性はどうなのでしょうか?

 

仮に、法地に築30年の中古住宅があったとして、その傾きが6/1,000以下(法的に中古住宅の傾きの許容範囲内とされる数値)なら、そこがたとえ法地であっても、地盤がしっかりした土地だったと考えることができるでしょう(ちなみに新築でも3/1,000以内であれば許容範囲です)

 

一方、リスクが高い家は、外壁や基礎に大きなヒビが入っているような物件です。

 

いずれにせよ、実際に家がどれくらい傾いているのかは、インスペクション(家の健康診断のようなもの)で把握することができます。